動物だけではなく実は人にも恐ろしい感染症 狂犬病について

狂犬病という名前を知らない人はいないと思いますが、一体どういうものなのかわからないという方は多いと思います。

狂犬病というからには犬だけの病気であるというのは間違った認識なのです。

実は、狂犬病は、その死亡率の高さと独特の症状のために、古くから恐れられていた代表的な人獣共通(じんじゅうきょうつう)感染症で、厚生労働省も感染症法で4類感染症に指定しています。


狂犬病とは

犬やその他の動物だけの病気ではなく、人間を含む全ての哺乳類に感染する恐ろしい病気なのです。

また治療方法がなく、ほぼ100%の確率で死亡するもので、人獣共通感染症の中でも極めて危険な病気なのです。

狂犬病の病原体は狂犬病ウイルスであり、狂犬病の動物の唾液中に高濃度で含まれています。このため、通常は狂犬病の動物に咬まれて感染するのですが、ひっかかれたり、傷のある皮膚をなめられたりしても感染します。

実際に、狂犬病のコウモリがすんでいた洞窟に入っただけで感染した研究者もいます。

この場合、洞窟のなかでは狂犬病ウイルスを含んだコウモリの唾液がエアロゾル(空気中に浮遊する微小な粒子)になって、これを吸い込んだために感染したと考えられています。

また、狂犬病と診断できなかった患者さんから提供された角膜などの臓器移植により、狂犬病を発病して死亡したケースも報告されています。


狂犬病の症状

狂犬病に感染してしまったらどのような症状になるのでしょうか。

まず、風邪に似た症状から始まります。
次に犬に咬まれた部分に、かゆみや熱感などがみられます。

そして、不安感、恐水症状(水を極端に恐れる症状)、恐風症(風に反応し避けようとする症状)、興奮性、麻痺、精神錯乱などの神経症状が現れます。

発症から2日~7日後には、脳神経や全身の筋肉が麻痺を起こし、昏睡状態となり、結果的に呼吸障害により死亡してしまうのです。


日本での感染状況

日本では1923年から3年間で9,000頭以上の犬が狂犬病に感染したといわれています。

1950年には狂犬病予防法が施行され、飼い犬の登録とワクチン接種が義務づけられました。さらに、野犬の駆除を徹底したことによって1956年以降、犬、人間、共に狂犬病の発生はありません。

しかし、近年、犬への予防接種の接種率が、低下しています。WHOガイドラインでは、狂犬病の流行を防ぐためには70%の接種率が必要とされますが、現状では遥かに下回っているのが現状です。

つまり、国内で感染する可能性は0ではありません。
飼い主は責任を持って予防接種をさせる義務があるのです。

また、万一予防接種を怠った場合は狂犬病予防法により罰金刑などが科される可能性がありますので注意が必要です。



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